見落としがち？アプリストアマーケティングに注力すべき理由

by Rina Yoshida
Marketing Manager at AppTweak

最終更新日: 2024年4月2日 — 1 分の読了時間

アプリストアは、ユーザーにとってアプリを発見し、ダウンロードするきっかけとなる重要な入口です。

新しいアプリやゲームを求めてアプリストアを開くユーザーもいれば、ブランド検索や広告経由でアプリをダウンロードしようと訪れるユーザーもいます。

何百万ものユーザーとの接点は、アプリストアから始まり、アプリページでの訴求を工夫することで、単なる興味を示す見込みユーザーを実際の利用者に転換することができます。

アプリを知るきっかけがどのようなものであれ、ダウンロードを検討する過程でほとんどのユーザーが最終的にアプリのストアページに辿り着きます。この事実を踏まえ、ユーザー体験におけるアプリストアの重要性と役割を理解し、戦略的に対応することは、アプリマーケターにとって非常に重要です。

そこで、今回の記事では、アプリストアを真のマーケティングチャネルとしてどのように活用すべきか、その理由と具体的な方法をご紹介します。

1. アプリストアを活用してアプリの可視性を高める

多くのアプリマーケターは、検索結果における自社アプリの可視性を高め、ダウンロード数を増やすためにアプリストアを活用しています。

特に、質の高いダウンロードはストア内での「検索」から得られることが多く、他の獲得チャネルと比較してリテンション率が高いとされています。そのため、長期的かつ安定的な流入を得るには、効果的なキーワード戦略が欠かせません。

さらに、Apple Search Ads (ASA) を併用することで、様々なキーワードを通じてより幅広いユーザー層にアプリを知ってもらい、リーチを広げることができます。

しかし、アプリ担当者が陥りがちな罠の一つは、キーワード対策、つまり検索順位の向上にのみ重点を置くことです。アプリをストアで公開する際には、アプリ名からスクリーンショットに至るまで、細部にわたる戦略的な取り組みが求められます。

ここで欠かせないのが強固なASO (アプリストア最適化) 対策です。ASOを実施することは、ASAキャンペーンの効果を高めるだけでなく、インストール単価 (CPI) の削減にも寄与します。

逆もまた然りで、ASAキャンペーンを上手く走らせれば、アプリのオーガニックな可視性やコンバージョン率を向上させる効果があります。

このように、ASAとASOが互いに作用し合うようなサイクルを構築することが、長期的なアプリビジネスの成長と成功の秘訣になります。

ASA×ASOのシナジー効果がアプリダウンロード数にもたらすメリットとは？

ASOとASAのシナジー効果 (動画: 初心者でもわかる！Apple Search Ads入門ガイドはこちら)

2. アプリページを最適化してダウンロードを誘導する

大手ブランドの知名度が高いアプリでも、テレビCMやSNSなどの外部広告を活用しているアプリでも、最終的にユーザーがダウンロードを決断する場はアプリストアです。

そのため、アプリページ自体が十分に最適化されていない場合、特集で取り上げられる機会が減ったり、検索結果での露出が低下したり、広告を走らせても費用対効果が見合わなかったりなどの悪影響が発生する恐れがあります。

アプリページを「お店の店頭」に例えてみましょう。店頭の雰囲気やディスプレイされている商品に魅力がなければ、お客様はその店を素通りしてしまうでしょう。同じように、アプリストアにおいても多くの競合アプリが存在する中からユーザーを引き寄せるには、アイコン、スクリーンショットやプレビュー動画などのクリエイティブ要素を工夫することが欠かせません。

アプリのアイコンデザインを作成する際に押さえたい10のポイント

アプリストアのスクリーンショットを最適化する方法とは？8つのポイントを押さえてアプリのDL数を伸ばそう！

ただし、自社の主観的な評価だけでクリエイティブのデザインを決定することは避けましょう。A/Bテストを実施し、その結果に基づいて徐々に改善を加え、効果を検証しながら戦略を再考することが、ユーザーに最も響くクリエイティブを見つける鍵となります。

また、自社の見直しだけでなく、競合アプリの施策に目を向けることも極めて重要です。競合が使用しているデザインやアピールしている機能、さらにはユーザーが残したレビューなどを分析することで、自社アプリの特徴や魅力を見出す手がかりを得ることができます。

アプリの成長戦略におけるストアのレビューと評価の重要性とは？

3. アプリストアを活用してブランド力を強化する

大手ブランドでさえ、アプリストアでのプレゼンスを最適化することは、ブランドメッセージを強化し、サービスの品質や信頼性をアピールする上で重要です。

アプリストアは、新規ユーザーを獲得するためのチャネルであると考えられがちですが、App内イベント (App Store) やプロモーション用コンテンツ (Google Play) など、既存ユーザーや休眠ユーザーの関心を再び引きつけるために活用できる機能もあります。

これらの機能を用いて期間限定のイベントやキャンペーン、最新情報などを宣伝することで、ユーザーの期待感やワクワク感を高めることができます。さらに、クリスマスやハロウィン、オリンピックなど年間行事や季節性に沿ったプロモーションを行うことも、特別感を創出する上で効果的でしょう。

AppTweakを活用して、App内イベントやプロモーション用コンテンツを上手く活用しましょう！

4. アプリストアのデータを活用して、アプリ戦略をさらに強化する

アプリストアはデータの宝庫です！

App StoreやGoogle Playの仕組みは一部不透明な面がありつつも、これらのアプリストアからは、アプリの成長戦略を強化するための貴重なデータを得ることができます。

例えば、競合アプリのオーガニック・有料キーワード戦略、A/Bテスト、カスタムプロダクトページ (CPP) 、App内イベントの実施状況を把握することは、自社の戦略を改善するためのインスピレーションを提供します。

カスタムプロダクトページ (CPP) の活用方法についてはこちらをチェック！

また、さまざまなアプリカテゴリーや市場でのダウンロード数や収益の傾向を把握することは、広告キャンペーンやローカライゼーションに投入するリソースの割り当てを最適化するのに役立ちます。

レビューや評価などのデータの分析も欠かせません。ユーザーが自社アプリや競合アプリに対してどのように感じているかを理解し、その洞察をもとにサービスや機能の向上に努めることで、ユーザーの真のニーズに応えることができるでしょう。

AppTweakを活用して、アプリストアマーケティングの効果を最大化する

ここまで読んでいただいた方々の中には、アプリストアでのマーケティング戦略を強化するための新たなアプローチを求めている方が多いのではないでしょうか。

多くのアプリ事業者は、一般的に以下のいずれかのアプローチを取ってしまう傾向にあります：

競合・市場分析を行う上で、社内で他のチームによりすでに導入されている、ざっくりとした市場データを提供する既存のツールを使用する。多くの場合、これらのツールはASOに活かせるデータやApple Search Adsキャンペーンを運用する機能に欠けている。
代理店にアプリストアの運用 (オーガニック・有料施策の両方) を任せる。代理店は、基本的なレポーティングツールを持っていることが多いが、調査結果を完全に透明化していないことが多い。
アプリストアにおけるアプリの魅力を高めることにあまり注力せず、代わりにブランド認知や広告に頼ってダウンロード数を伸ばしている。

マーケティングチャネルとしてアプリストアを最大限に活用するには、以下を実現させるようなプラットフォームが必要です：