ASOのプロが初公開!誰も知らない『簡単な説明文』の超活用術【事例10選】
皆さま、こんにちは。今回は1,600以上のASO対策実績を持つ弊社が、おそらく日本で始めて、Google Playストアの「簡単な説明文」の運用方法について解説していきます。
最初に、皆さまはGoogle Playストアの「簡単な説明文」をご存知でしょうか?簡単な説明文は、検索結果画面にアイコン、アプリ名、スクリーンショットとともに表示され、ユーザーにアプリのタップやインストールを促せる非常に重要なメタデータの1つです。
スターガレージでは、この項目を長年研究してきた結果、複数の最適化パターンを見つけることに成功しました。そしてABテストを駆使することで、アプリのインストール数を平均で約110%~約150%増加させることに成功しています。
この記事では、簡単な説明文の設定方法から記載すべき内容はもちろん、効果のあった実例も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
※本記事は、株式会社スターガレージによるゲストブログです。
1.簡単な説明文の表示場所
下記画像の提示部分に表示されているのが簡単な説明文です。最大で80文字まで設定できます。
このように検索結果画面でユーザーに露出するため、一目で興味を惹きやすく、他社よりも魅力的な説明文にする必要があります。
2.効果の高い「簡単な説明文」を見つけるにはABテストを実施する
効果の高い簡単な説明文を見つけるには、Google Playストアに実装されているABテスト機能の使用が必要不可欠です。
■ Google PlayストアのABテストの設定方法
Google PlayストアのABテスト機能では、スクリーンショットやアイコンを始めとしたクリエイティブのテスト及び、簡単な説明文や詳細な説明文といったテキストのテストを行うことができます。ABテストは、Google Playコンソール内、ストア掲載情報のテスト機能から設定が可能です。設定の手順は以下の画像を参考にしてください。
3.簡単な説明文で効果的な内容・記載方法
簡単な説明文の内容や記載方法で効果的なものを10個ご紹介します。本記事の最後には、より具体的な事例を紹介しているので、そちらも併せて参考にしてください。
① 文章を短くする
② 記号の活用
③ 冒頭にブランド名を記載
④ 一つの機能を掘り下げて記載
⑤ 実施中のキャンペーンを記載
⑥ お得さを訴求
⑦ 操作の簡単さを訴求
⑧ 安全性や信頼性を訴求
⑨ 特定の年齢層やターゲットを記載
⑩ 冒頭に「○○アプリ」とジャンルを提示
①文章を短くする
文章を短くすることで一文が目立ち、ユーザーの目に留まりやすくなります。またユーザーが一目でアプリの概要を認識しやすいため効果的です。
②記号の活用
文字のみで構成するよりもユーザーの目に入りやすくなります。強調したい文言がある際におすすめです。
③冒頭にブランド名を記載
指名検索で見つけたユーザーからインストールされやすくなります。ブランド名からの流入が多いアプリにおすすめです。
④一つの機能を掘り下げて記載
詳細に機能を記載することで具体的なイメージが湧きやすく、インストールされやすくなります。
⑤実施中のキャンペーンを記載
期間限定のキャンペーンやイベントは、ユーザーのインストール意欲を高めることができるため効果的です。
⑥お得さを訴求
クーポンや安価性など、お得さを訴求することで、ユーザーの興味を惹きつけやすいため効果的です。
⑦操作の簡単さを訴求
できるだけ難しい操作はなく利用したいと考えているユーザーは多いため効果的です。
⑧安全性や信頼性を訴求
個人情報を扱うアプリや、ファイナンス系のアプリでは特に信頼性が求められるため、安心して利用したいと考えるユーザーからインストールされやすくなります。
⑨特定の年齢層やターゲットを記載
具体的な年齢やターゲットを記載することで、ユーザーに当事者意識を持たせることができます。知育などお子様向けのアプリでは対象年齢を記載することも効果的です。
⑩冒頭に「○○アプリ」とジャンルを提示
端的なアプリジャンルを記載することで、ユーザーが直感的に自身の求めているアプリか否かを判断できるため、ユーザーの目的と合致した際にインストールされやすくなります。
4.簡単な説明文のABテストを行う際に注意すべきポイント
「何が効果的だったのか」明確な結果を得るべく、検証したい部分のみを変更し、その他の条件を揃えることは、ABテストの定石です。簡単な説明文のABテストでも同様で、具体的には、特に以下のようなポイントに注意しましょう。
①文字数は同等にする
②記号の有無を統一する
③ブランド名の有無や記載する位置を統一する
①文字数は同等にする
短文/長文の違いは数値結果を大きく左右します。文字数の条件が異なると、訴求自体の効果が不明確になるため各パターンの文字数は同等にしましょう。
②記号の有無を統一する
検索結果画面での見え方が大きく変わってしまい、訴求自体の効果が不明確になります。
ワンポイントアドバイス
記号が効果的な場合もあるため、テストに組み込む場合は最良パターンの文言が確定した後に、有無 でテストを実施しましょう。
③ブランド名の有無や記載する位置を統一する
ブランド名は、指名検索からのユーザーを獲得しやすい傾向にあります。記載の有無はもちろん、前方に記載するか、後方に記載するかによっても結果が異なるため、きちんと条件を揃えましょう。
5.テスト期間と結果の確認
■テスト期間について
ABテストを開始したら、最短でも2週間、優劣がつかない場合は1ヶ月ほどテストを継続します。1ヶ月以上経過しても数値差がつかない場合は、一度テストを終了し、上位2パターンのみで再テストを行うなどして最良のパターンを導き出しましょう。
■結果を確認する
Google PlayストアのABテストでは2つの指標で結果を確認できます。
- 初めてインストールしたユーザー数
- 初めてインストールし、アンインストールしていないユーザー数
Googleは「アンインストールしていないユーザー数」の多いパターンを採用することを推奨しているため、基本的にはこの数値が多い方を勝者と判断します。
ただし、有料アプリ、または初日の課金率が高いアプリなどは「初めてインストールしたユーザー数」を基準に見ても良いかもしれません。
貴社アプリの性質に合わせて採用する指標を選択してみてください。
6.結果の考察と2回目以降のテスト
1回目テストの勝者が決まったら、早速次のテストパターンを考えましょう。まずは勝者パターンの勝因を考察し、それを元に2回目テストを作成します。また、同様に3回目4回目…と繰り返しブラッシュアップを図ることで最良のパターンを導き出すことができます。
■考察のコツ
「なぜ?」の形式で考えると整理しやすくなります。
勝者パターンは、他に比べて…
- なぜインストールを多く集められたのか
- なぜアプリをアンインストールせず、利用し続けているのか
このように分析することで良かった点、悪かった点が判明し、次にテストすべきことが明確になります。実際の考察とテストパターンの例も挙げておきますので、参考にしてみてください。
例:年賀状アプリの場合
1回目の勝者パターン:
「スマホで簡単に作成できる年賀状アプリ!おしゃれな年賀状デザインが豊富!」
考察:
- スマホだけで年賀状を作りたいユーザーの目的に沿っており、インストールされやすかった
- できるだけ手間なく簡単に作成したいユーザーが多く、インストールされやすかった
- 「おしゃれなデザイン」が興味を惹き、インストールされやすかった
- 文言と相違ない簡単な操作性やデザインにより、期待に沿っていたためアプリを使い続けるユーザーが多かった
2回目のテストパターン:
「3ステップで完成!スマホで簡単に作成できる年賀状アプリ!おしゃれな年賀状デザインが500点以上!」
目的:
効果的であった訴求を掘り下げて記載し、よりインストール数を増加させる
7.効果的だった簡単な説明文【事例10選】
最後に、効果的だった簡単な説明文の内容と、実際のテスト事例10選をご紹介します。アプリのジャンルや機能、ユーザー層等によって効果的なものは大きく異なります。以下を参考に、色々なパターンで試してみてください。
①文章を短くする
例:ポイ活アプリ
A(改善前):アンケートに答えるとポイントが貯まる、ポイ活アプリ!貯まったポイントでお得なクーポンが貰える!
B(改善後):アンケート回答でクーポンが貰える、ポイ活アプリ!
- 勝因:短文にしたことで一文が目立ったことや、一目で概要を理解させられたため
- インストール数が2,420件→3,073件と、127%増加!
②記号の活用
例:ライブ配信アプリ
A:あのインフルエンサーも愛用中。匿名で視聴&配信できるライブ配信アプリ!
B:★あのインフルエンサーも愛用中★匿名で視聴&配信できるライブ配信アプリ!
- 勝因:最前方の文言にインパクトが加わり、ユーザーの興味を惹きやすくなったため
- インストール数1,278件→1,393件と、109%増加!
③冒頭にブランド名を記載
例:漫画アプリ
A:アニメで話題の作品を多数掲載!ここでしか読めないオリジナル作品も!
B:「〇〇(ブランド名)」はアニメで話題の作品を多数掲載!ここでしか読めないオリジナル作品も!
- 勝因:ブランド名の流入が多いアプリであったことから、指名検索で見つけたユーザーから多くのインストール数を集められたため
- インストール数が6,062件→9,093件と、150%増加!
④一つの機能を掘り下げて記載
例:求人アプリ
A:あなたの希望の求人がすぐに見つかる!お仕事探しを全てサポートします。
B:フリーワード検索で希望の求人がすぐに見つかる!求人検索から書類作成、面接のコツまでサポートします。
- 勝因:具体的なイメージが浮かび、利便性が伝わりやすくなったため
- インストール数689件→827件と、120%増加!
⑤実施中のキャンペーンを記載
例:ゲームアプリ
A:モンスターを育成して冒険に出かけよう!本格オンラインRPG!
B:リリース記念キャンペーン!最高レアのモンスターが必ず手に入る!モンスターを育成して冒険に出かけよう!本格オンラインRPG!
- 勝因:期間限定のキャンペーンを記載したことで、ユーザーのインストール意欲を高められたため
- インストール数1,045件→1,233件と、118%増加!
⑥お得さを訴求
例:旅行アプリ
A:宿泊、航空券の予約が簡単にできる旅行アプリ。国内旅行も海外旅行もお任せ!
B:アプリ限定の割引プランも豊富!宿泊、航空券の予約が簡単にできる旅行アプリ。国内旅行も海外旅行もお任せ!
- 勝因:アプリ限定の割引プランがある点で魅力を伝えられたため
- インストール数が1,680件→2,268件と、135%増加!
⑦操作の簡単さを訴求
例:買取アプリ
A:家具や家電、ブランド品をまとめて査定!不要品がお金に変わる!
B:スマホで写真を撮るだけ!かんたん査定で、不要品がお金に変わる!
- 勝因:手間なく査定を申し込める簡易性が伝わったため
- インストール数が736件→809件と、110%増加!
⑧安全性や信頼性を訴求
例:仮想通貨アプリ
A:口座開設~取引まで可能な仮想通貨アプリ!ここでしか取引できない仮想通貨も!
B:上場企業が運営する、安心安全の仮想通貨アプリ!ここでしか取引できない仮想通貨も!
- 勝因:特にユーザーが信頼性を求めるジャンルであることから、一目で安心できるアプリであることが伝わったため
- インストール数が403件→451件と、112%増加!
⑨特定の年齢層やターゲットを記載
例:バイトアプリ
A:人気のアルバイト・パート情報が満載のバイトアプリ!
B:高校生のアルバイトや主婦パートなど、人気のバイト情報が満載のバイトアプリ!
- 勝因:具体的なターゲットを記載したことで、該当のユーザーから着目されやすく、興味を惹けたため
- インストール数が1,233件→1,479件と、120%増加!
⑩冒頭に「○○アプリ」とジャンルを提示
例:婚活アプリ
A:結婚を見据えた本気の出会い探し。20代~40代の方に多くご利用いただいています。
B:婚活アプリで、結婚を見据えた本気の出会い探し。20代~40代の方に多くご利用いただいています。
- 勝因:端的なアプリジャンルを、最もユーザーの目に入りやすい最前方に記載していたことで「婚活アプリ」を求めているユーザーが直感的に判断できたため
- インストール数383件→444件と、116%増加!
8. 簡単な説明文の運用方法まとめ
インストール数の増加に繋がる簡単な説明文の運用方法を紹介しました。80文字と短い項目ですが、戦略を立ててABテストを繰り返すことで、大幅なインストール数増加が見込めます。
スクリーンショットなどと違い、時間がかからずに作成&テストができるので、ぜひ明日から試してみてください。
まとめ
- 効果的な簡単な説明文を探るためにはABテストを行う
- 明確な結果を得るため、文字数や記号、ブランド名等、数値に影響を与える条件は揃える
- 数値指標は「アンインストールしていないユーザー数」の多いものを採用する
- テストと考察を繰り返し、最良なパターンを導き出す
簡単な説明文のテストで効果のあった訴求や文言はスクリーンショット・動画などにも転用することで『さらにCVRを上昇させられる』メリットも…
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